白地図に時間経路を描き込んで行く作業。

2012年5月27日(日)には南三陸志津川地区、長清水地区にて「逃げ地図ワークショップ」を開催しました。
「逃げ地図」とは、東京の大手建築設計の日建設計に所属する若手建築家が組織するボランティアチームの活動の一つで、東日本大震災の津波被害を受けた沿岸部浸水域の避難リスクを可視可するプロジェクトです。
対象地域の白地図を用意し、それに浸水域と避難に適した箇所を記載。その避難可能個所への距離(後期高齢者が10%勾配の坂を登ることができるスピードによる)を手作業で測りながら、到達までの時間を算出します。
その時間を目処に、浸水域の特定の箇所から安全な場所までの必要時間を求め、その安全度をもとに「逃げ地図」を制作していきます。
今回のワークショプでは、日建設計の「逃げ地図」メンバーをお招きし、宮城大学中田研究室の学生を中心に参加メンバーを招集。これまで、復興支援活動の拠点であった戸倉長清水のながしず荘に集合ののち、地図作成の概要のレクチャーを受けて作業手順を共有。志津川、長清水両地区のグループにわかれ、白地図を用意し、地元の人たちからのヒアリングを行いながら色鉛筆で避難街路の塗り分けを試みます。
そのあと、実際に地図をもって現地をフィールドワークし、記載した内容とのズレや新たな情報の確認を行い、再度地図への記入を行って行きます。
今回のワークショプはここまでの作業を実施しました。
さらに、日建設計のボランティアチームが作成したシュミレーションプログラムに記入した情報を反映させていく作業があります。
この作業を重ねて精度を上げて行く事で、インターネット上で一般の人が自由にシュミレーションできるウェブ画面が構築されます。
このプログラムは自由に都市要素の追加や変更を体験できるもので、重ねられて行くシュミレーションの数が増えれば増えるほど、多様な町づくりの可能性を検証することになり、将来の望むべき状況を想起することが可能なものとなっています。
引き続き、このワークショップの展開につきましてはご報告をさせていただきます。どうぞご期待ください。

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